絵と、少しのことば


 

ほんとの“自由”が知りたくて
雲を眺める仕事についた


百の形で空を優雅に泳ぐ雲は
さぞかし世界一自由なのだろうと
心の底から思っていた


だが彼らは風に吹かれて流されて
己の姿形ですら自分で決められず
ただただ笑って消えていくだけの存在だった


でもどうしてだろう
僕には彼らが、全く不幸に見えなかった


僕は何を知りたかったのだろう
僕は何を求めていたのだろう


答えを得るために
今度は波を眺める仕事につくことにした

 

 



 

きみが産まれた時の話しをしようか

その日は空がとっても青くて

風が少し冷たかったんだ




星がきらめく夜空に向かって
ロケットを打ち上げた
ぼくが長い時間をかけて作ったロケットは
まっすぐ空高く飛んで行き
やがて星のひとつとなった

 

それはたった一瞬の出来事だったし
周りからは「無駄なこと」と非難されていたけど
ぼくたちは心に
無限の幸せを得た気がしたんだ

 

 



ぼくは生まれた時からひとりぼっちで
ぼくの周りには誰もいなかった
とってもとっても寂しくて
いつも泣きたいのをこらえていた

 

そんなある日、雪が降ってきた
寒くて寒くてぼくは凍えていた
ただでさえひとりで寂しいのに
さらに追い打ちをかけるのかと
ぼくは空を憎んだ

 

だけど、雪が降ってしばらくたつと
ぼくの隣に突然きみが現れた
きみは赤いバケツを帽子に見立てて
さらにしゃれたボタンなんかをつけちゃって
寒さで震えるぼくを、その真っ黒な瞳でまっすぐ見つめてきた

 

きみは雪が大好きで
きみは寒いのが大好きで
何もかもがぼくとは正反対の存在だけど

 

ぼくは、雪の日がずっと続けばいいのにと
頭を真っ白くしながら、そっと願った



眠れない夜は海においで

 

子守歌を歌ってあげるから



空を飛んでみたかったペンギンに

蝶たちが寄ってきた

 

蝶たちと一緒に羽をはばたかせていると

ぺんぎんは、なんだか空を飛んでいる気分になって

とっても幸せだった



 

壊れたピアノで歌を歌おう。

何も弾けなくても大丈夫。
ピアノが今まで奏でた曲を全て覚えているから。
君は思うままに指を動かし、ピアノと一緒に歌えばいい。
古くて懐かしいメロディーが、森の中に響くから。

 



 

折れた花に、リボンを結んで



 

きな世界を旅して

大きな人になりたかったけど
結局、世界はどこまで行っても
自分の目に映る範囲にしか、ありませんでした

 

だけど、眼下に広がるぼくの世界は
いつも光輝いていました

 



自宅にいても、旅は出来る

 

ドアの内側の、世界旅行

 



街へ行こう。
君の好きな街へ。

 

ネオン輝くここからは、星は見えないけれど
幾千もの灯りたちが、君を迎えてくれる。


コンクリートの群はとても冷たく見えるかも知れないけれど、
雨風をしのぎ、君に優しさをくれる。

 

ここには夢も希望も全てある。

 

街へ行こう。

みんなが星を飾って、夜を煌かせている街へ。



今日をどう生きようと
明日をどう生きようと

何を手に入れ、何を我慢しようと
みんないずれ、空高く飛んでいく
きみも、あの人も、どこかの女王様も
みんなみんな、飛んでいく
どれだけ頑張ろうと、どれだけ休もうと
かならず空高く飛んでいく
だからきみは
世界で一番、自由なんだよ